冷凍チャーハンは体に悪い?管理栄養士がトップバリュを実食
冷凍チャーハンは体に悪い?管理栄養士がトップバリュ「本格五目炒飯」を358円で買って実食。あのパラパラの正体、添加物9つの中身、塩分3.3gまで写真付きで公開します。結論、怖がるところはありません。
いい質問。答えは袋の表に書いてあるよ。卵と油です。それ以上のものは入ってない。
「冷凍チャーハン 体に悪い」で検索してここに来た人は、たぶん体調が悪いわけじゃないと思います。なんとなくダメな気がする。 その気持ちだけを抱えて、何年も食べ続けている。
先に、正直に言っておきます。ぼくは普段、冷凍チャーハンを食べません。
でも理由は栄養じゃないです。冷凍庫のスペースを取られるのが嫌なのと、親戚から米をもらうことが多くて、そもそも米が余っているから。それだけ。
食べていない人間の「大丈夫ですよ」ほど、あてにならないものはないですよね。なので今回は買ってきました。トップバリュの「本格五目炒飯」、500gで358円。売り場にあった中でいちばん安いやつです。半分の250gをレンジで4分。食べて、原材料も栄養成分表示も全部読みました。
結論:怖がるところはない。気にするなら塩分
冷凍チャーハンは体に悪くないです。
パラパラも、添加物も、心配いりません。あとで一つずつ中身を開けていきますが、怖がる理由になるものは出てきませんでした。
そのうえで、気にするならここ、という点が一つだけあります。塩分です。ぼくが食べた250gで3.3g。女性が1日にとりたい量の、ちょうど半分がこの一皿に入っています。
これも「だから食べるな」という話ではありません。1回に食べるのは1袋の半分、250gまで。汁物は足さない。 それだけで解決します。詳しくは後半に書きました。
たんぱく質が少なめ、という話も出てきます。ただこれは怖がるところではなく、卵をひとつ足せば済む話なので、あわせて後半で。
先に安心してほしいので順番を変えました。大事な話をひとつ、後半に置いてあります。そこだけ読み飛ばさないでもらえるとうれしいです。
あのパラパラの正体は、袋の表に書いてある
まよ子が言っていた不安、これがいちばん多いと思います。家で作るとベチャッとするか焦げるかなのに、冷凍のやつは袋を開けた時点で米が一粒ずつバラバラになっている。何かされているんじゃないか、と。
答えは、袋の表に書いてありました。
左下の「こだわりの炒め製法」のところです。
ご飯一粒一粒を卵と油で炒めてコーティングし、さらに熱風で仕上げの炒め。
卵と油です。 隠されてもいないし、特別な薬品でもない。むしろメーカーが自慢げに表に書いています。
家でパラパラにならないのは、単純に火力の問題です。家庭のコンロだと米から水分が飛びきる前にごはんが温まってしまう。工場は炒めたあとに熱風を当てて、水分だけをきっちり飛ばせます。設備の差であって、材料の差じゃないんです。
えっ、卵? あの黄色いのが混ざってるだけじゃなくて、米にコーティングされてるってこと?
そう。だから卵チャーハンって家で作るときも「卵を先に混ぜる」やり方があるでしょ。あれの工場版です。やってることは家庭の調理と同じ方向。
「調味料(アミノ酸等)」の”等”には何が入っているのか
原材料表示を見て、いちばん気持ち悪いのはここじゃないでしょうか。
「調味料(アミノ酸等)」。この”等”で会話を打ち切られた感じがする。 中身を言わないんだ、隠すほどのものなのか、と思ってしまう。
先に”等”の話から。あれは隠しているのではなく、まとめて書いていいという表示のルールがあるんです。
うま味の成分は、大きく2系統あります。昆布のうま味(アミノ酸系)と、かつお節やしいたけのうま味(核酸系)。この2つを混ぜて使うと味に厚みが出るので、加工食品ではセットで使うのが普通です。それを一つずつ書くと表示が長くなりすぎるので、代表して「アミノ酸等」と書くことが認められています。
つまり”等”の中身は、かつお節としいたけのうま味です。それが正体。
ついでに、この商品に入っている添加物9つを全部書き出してみます。
| 表示名 | 何のために入っているか |
|---|---|
| 調味料(アミノ酸等) | うま味。昆布・かつお節・しいたけの成分 |
| 加工でん粉 | 食感を保つ。片栗粉の仲間 |
| 乳酸Ca | カルシウム。品質を保つ役目もある |
| クエン酸Na | 酸味の調整。レモンの酸の仲間 |
| 重曹 | ふくらし粉。お菓子作りで使うあれです |
| 着色料(カロテノイド) | にんじんやパプリカの色素 |
| 炭酸Na | 水のかたさや酸味の調整 |
| 酸化防止剤(ビタミンC) | そのままビタミンCです |
| 甘味料(ステビア) | 南米の植物の葉からとる甘み |
怖い名前のものが、一つもありませんでした。
酸化防止剤の正体がビタミンCで、着色料がにんじんの色素。重曹にいたっては、家のキッチンにある人もいると思います。カタカナと「〇〇剤」が並んでいるだけで身構えてしまいますが、開けてみると中身はこんなものです。
念のため書いておくと、ここに並ぶものは全部、国が安全性を確認して使用を認めているものです。ふつうに食べる量で心配することはないですよ。
具は本当に少ないのか?原材料を全部読んだ
「焼豚っぽいのが2〜3粒と、卵のかけらと、緑のなんか」。冷凍チャーハンの具について、こう感じている人は多いと思います。
原材料表示を読むと、こう書いてありました。
米(北海道産)、加工液卵(鶏卵)、野菜(にんじん、ねぎ、たけのこ)、焼豚、しょうゆ、発酵調味液、食塩、しいたけ、ショートニング、きくらげ……
にんじん、ねぎ、たけのこ、しいたけ、きくらげ。五目の名前どおり、ちゃんと5種類入っています。
さらに面白いのが並び順です。原材料は重い順に書くルールなので、この商品は米・卵・野菜・焼豚の順。つまり焼豚より、卵と野菜のほうが多く入っているということになります。目立たないだけで、いないわけじゃなかった。
実際に食べてみても、にんじんもねぎもたけのこも、思っていたよりゴロゴロ入っていました。見た目が貧相ということはないです。
ただし、「野菜がとれた」とは言えません
見た目の話と、栄養の話は分けて書きます。
栄養成分表示を見てください。
ぼくが食べた250g分に直すと、こうなります。
| 250gあたり | |
|---|---|
| エネルギー | 440kcal |
| たんぱく質 | 10.3g |
| 脂質 | 11.8g |
| 糖質 | 72.3g |
| 食物繊維 | 1.8g |
| 食塩相当量 | 3.3g |
カロリーは440kcal。お昼ごはんとしては、まったく多くありません。むしろ控えめなくらいです。
まず野菜の話から。食物繊維は250gで1.8gしかありません。1日にとりたいのが18〜21gなので、「これで野菜がとれた」と言える量ではないです。ゴロゴロして見えるのは本当で、量として足りないのも本当。目に見える具の多さと、栄養の数字は別物ということです。
もう一つ、たんぱく質の10.3gです。
一食のたんぱく質は20g前後がひとつの目安なので、だいたい半分。「ぱっと見、揃っているように見えるのに、なんかダメな気がする」。その正体はたぶんここです。ごはんも卵も肉も野菜も、たしかに全部入っている。入っているけど、主菜のぶんだけが薄い。 感覚のほうが当たっていました。
ただし、一食で20gに届かせる必要はありません。 昼が10gなら、夜に納豆や肉を食べれば一日でつじつまが合います。一食ごとに満点を取るゲームではないので、そこは気楽にいってください。
そのうえで「この一皿だけで完結させたい」なら、足す方法があります。次に書きます。
正直に言います。塩分は多いです
ここが、この記事でいちばん言いたいところです。
ぼくは食べたときに「味が単調だな」と思って、同時に「塩分濃いめだな」と感じました。あとでラベルを見たら、その感覚がそのまま数字になっていました。
- 100gあたり:1.3g
- ぼくが食べた250g:3.3g
- 1袋500g全部:6.5g
1日にとりたい塩分の目安は、国が出している食事摂取基準で、男性7.5g未満・女性6.5g未満とされています。
つまり1袋を一人で食べきると、女性の場合はその日の塩分がほぼ埋まります。 朝ごはんも夜ごはんも残っているのに、です。
えっ、1袋って一人分じゃないの? わたし普通に全部食べてたかも…
500gだからね。二人で分けるか、一人なら二食分と思っておくのがいいです。ぼくも1袋の半分、250gにしました。それで440kcalあるので、お昼としては十分足ります。
念のため言っておくと、これは冷凍チャーハンだけが特別に塩辛いという話ではありません。ラーメンなら、汁まで飲めば1杯で5〜6g。汁を残しても3g前後は入ります。冷凍だから多いんじゃなくて、味のついたごはんものや麺類は総じて多いんです。
それに塩分は、一食ではなく一日、それも無理なら一週間で見るものです。今日3.3gとったなら、夜を薄味にすればいい。それだけの話ですよ。
料理する気力ゼロの日に、足せるもの
ここで「サラダを添えましょう」と書いたら、この記事は嘘になります。
冷凍チャーハンを食べる日って、料理する気力がゼロの日ですよね。レンジで4分、洗い物は皿1枚。そこにサラダを作る工程が入るなら、最初からチャーハンを選んでいません。
なので、ぼくが実際にやる範囲だけを書きます。条件は「レンジで一緒にやるか、そのまま食べるか」だけ。
野菜を足す:上にのせて、一緒にチンする
冷凍のミックスベジタブルか、冷凍ブロッコリー。チャーハンの上にのせて、そのまま一緒にレンジにかけるだけです。追加の手間はゼロ。皿も増えません。
食物繊維1.8gという数字を見てもらったとおり、ここは素直に足りていないところなので、効きます。
たんぱく質を足す:卵かサラダチキン
いちばん手軽なのは溶き卵です。卵1個分を溶いて、チャーハンにかけて一緒にチンする。これでたんぱく質が約6g増えるので、10.3gが16gくらいになります。しかもチャーハンとの相性は完璧。
冷蔵庫にサラダチキンがあるなら、それをちぎってのせるか、そのまま横で食べるのでも構いません。
もっとラクにいくなら、食後にヨーグルトを1個食べるとか、牛乳をコップ1杯飲むとか。同じ食事のうちに入れば、皿の上でなくても大丈夫です。
汁物は、あえて足しません
一食のバランスを整えるとき、ふつうは汁物をすすめます。でもチャーハンには合わせません。
理由は塩分です。すでに3.3g入っているところに、みそ汁やスープを足すと一食で5gを超えてきます。野菜をとる目的なら、レンジで一緒にできる冷凍野菜のほうがいいです。
中華スープつけたくなるやつじゃん。ダメなんだ。
ダメじゃないですよ。ただ、汁物をつける日はチャーハンのほうを少し減らしてください。両方まるごとにしなければ大丈夫です。
週に何回までなら大丈夫?
「毎日じゃないからセーフ」。そう自分に言い聞かせながら食べている人、多いと思います。週3までならまだ大丈夫、週4になったら「ほぼ毎日」だからまずい、みたいな感覚。
でもその週3って、まずくない回数ではなく、まずくないことにしている回数じゃないですか。
回数に医学的な線引きはありません。週3でも週5でも、それだけで体を壊すような食べ物ではないです。ぼくが線を引くとしたら、回数ではなくこっちです。
1袋を一度に食べきらない。 これだけ。
ひとつだけ補足を。血圧や腎臓のことで、お医者さんから塩分の量を言われている人がいると思います。その場合は、この記事よりお医者さんの指示を優先してください。 ここに書いているのは、あくまで特に制限のない人の話です。
塩分3.3gと6.5gの差は大きいですが、週3か週4かの差はほとんどありません。回数を減らすより、1回に食べる量を250gに抑えるほうが、はるかに効きます。
そもそも、回数を数えている時点でけっこう疲れてると思うんです。数えるのをやめて、覚えるルールを「1袋を2回に分ける」の一つだけにしたほうがラクですよ。
358円のPB、食べてどうだったか
ここまで数字の話ばかりしてきたので、味の話も書いておきます。
パラパラで、おいしかったです。
358円なので、まったく期待していませんでした。500gで358円ということは、100gあたり70円ちょっと。それでこの味なら、値段から想像するよりずっとちゃんとしています。
食べ終わったあとで袋の裏を見たら、製造所の欄にこう書いてありました。
株式会社ニチレイフーズ 船橋工場。
ああ、それで、と思いました。トップバリュのいちばん安いラインですが、作っているのは冷凍食品の大手です。
ただし「ニチレイだからおいしい」とは言いません
ひとつ、断っておきます。ぼくはニチレイのブランド品「たっぷり卵のえび炒飯」も食べたことがあるんですが、ぼくの口には、そこまで合いませんでした。
同じ会社が作っていても、味の好みは別です。同じ日に食べ比べたわけでもないし、えびと五目で品目も違うので、どっちが上という話でもありません。
製造元からわかるのは、作りが確かかどうかまで。 味が自分に合うかは、食べてみないとわからない。当たり前のことですが、PBだから味が落ちるわけではない、というのはこの一袋ではっきりしました。
いまいちだった点も書いておきます。最後のほうは味が単調に感じました。 250g食べきる頃には少し飽きます。1袋まるごとはやめておいてよかった、というのはここにも理由があります。
売り場で選ぶときに見る、たった1つ
「じゃあどれを買えばいいの」と思った人へ。ランキングは作りません。ぼくが食べたのは1種類だけなので、他と比べようがないからです。
かわりに、自分で選べる物差しを置いていきます。裏の栄養成分表示の、食塩相当量だけを見てください。
この商品は100gあたり1.3gでした。これが、ひとつの基準になります。 売り場で気になった商品の裏を見て、1.3gより低ければ塩分は控えめ、高ければ多め。それだけです。
「100gあたり」で書いてある商品と「1食あたり」で書いてある商品が混ざっているので、そこだけ注意してください。1袋の重さで割り算すれば同じ土俵にのります。
裏を見るのって面倒くさそうって思ってたけど、1個だけならできそう。
まとめ
トップバリュの本格五目炒飯を1袋買って、その半分の250gを食べて、表示を全部読んだ結果です。
- パラパラの正体は卵と油。袋の表に書いてある。隠されていない
- 「調味料(アミノ酸等)」の”等”は、かつお節としいたけのうま味。表示ルール上まとめて書いているだけ
- 添加物9つの中身は、ビタミンCやにんじんの色素、重曹といった身近なものだった
- 具は5種類ちゃんと入っていて、見た目も貧相じゃない。ただし食物繊維1.8g・たんぱく質10.3gと、量としては少なめ
- 塩分は1袋で6.5g。ここだけは本当。1袋を2回に分けるのが正解
- 358円のPBでも味は十分だった。製造所はニチレイフーズ
冷凍チャーハンを食べた日を「サボった日」だと思う必要はないです。卵をひとつ落として、残りの250gは明日に回す。 それだけで、ちゃんとした一食になります。
ぼくは冷凍庫の都合で常備していないだけで、悪いものだとは1ミリも思っていません。米が余っていなければ、たぶん買っています。
冷凍食品ぜんぶの話が気になる人は、種類別にまとめた記事もあります。
冷凍チャーハンで足りる日はそれでいい。でも、そもそも何を食べるか考えるのがしんどいという日が続いているなら、話は別かもしれません。冷凍庫を開けて選ぶことすら面倒になっている状態です。
そういう時期に、献立ごと届く宅配を実際に頼んで、値段に見合うかどうかを確かめました。
よくある質問
Q冷凍チャーハンは体に悪いですか?
A体に悪くありません。パラパラの食感は卵と油でごはんをコーティングしているためで、特別なものは使われていません。添加物も国が安全性を確認したものだけです。ただし塩分は多めなので、1袋を一度に食べきらず、二食に分けるのがおすすめです。
Q冷凍チャーハンのパラパラは何が入っているからですか?
A卵と油です。ごはん一粒一粒を卵と油でコーティングしてから炒め、さらに熱風で水分を飛ばして仕上げています。家庭のコンロだと火力が足りずベチャッとしやすいのですが、これは設備の差であって、材料が特別なわけではありません。
Q冷凍チャーハンだけで一食にしても大丈夫ですか?
Aカロリーは足りますが、たんぱく質が少なめになります。溶き卵を1個かけて一緒にレンジにかける、サラダチキンを添える、食後にヨーグルトや牛乳をとる、のいずれかで補えます。冷凍のミックスベジタブルやブロッコリーを上にのせて一緒に温めれば、野菜も同時に足せます。
Q冷凍チャーハンは毎日食べても大丈夫ですか?
A回数に医学的な線引きはなく、毎日食べたから体を壊すような食べ物ではありません。回数を気にするより1回の量を減らすほうが効果的です。塩分は1袋500gで6.5g、半分の250gなら3.3g。週3に抑えるより1袋を二食に分けるほうが違いが出ます。なお塩分制限を受けている方は医師の指示を優先してください。
Q「調味料(アミノ酸等)」の"等"には何が入っていますか?
Aかつお節やしいたけに含まれるうま味成分(核酸系)です。昆布のうま味(アミノ酸系)と一緒に使うのが一般的で、まとめて「アミノ酸等」と表示してよいルールになっています。中身を隠しているわけではなく、表示を簡潔にするための決まりです。




冷凍チャーハンってさ、家で作るとあんなにパラパラにならないよね。あれ、何が入ってるの?