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冷凍おかずを送るときに気をつけることは?管理栄養士が送るなら選ぶもの

ズボ夫 管理栄養士 調理師

冷凍おかずを送るときに気をつけるのは3つだけ。向かないおかず、前の晩に凍らせる段取り、1回目は少なめ。叔母に送ろうと考えている管理栄養士が、クール便の出し方と送料(1回1,850〜2,490円)まで紹介します。

冷凍おかずを送るときに気をつけることは?管理栄養士が送るなら選ぶもの
まよ子(妻)

友達が、単身赴任の旦那さんに冷凍のおかず送りたくて、やり方を調べてるんだって。そういえば、叔母さんに送ろうかって話してたよね?

ズボ夫(管理栄養士)

うん、一人暮らしの叔母に送ろうと思って、ちょうど調べてたところ。確かに、初めてだと送らない方がいいものってないのかとか、おすすめは何かとか気になるよね。

作って、凍らせて、箱に詰めて送る。やることは単純なのに、やって大丈夫なのか不安になりますよね。これは冷凍して大丈夫なのか、相手の冷凍庫に入るのか、クール便の手続きがめんどくさくないかなど…。

そこで、ハウツー記事にしてみました。気をつけるのは3つだけです。水分の多いおかずを入れないこと。前の晩までに凍らせて、届く日を相手に伝えること。そして、1回目は少なめに送ること。

ぼくは管理栄養士で、給食の現場で毎日、食材の温度と衛生のルールの中で仕事をしていました。家では料理担当の夫です。いまは、一人暮らしの叔母に冷凍のおかずを送ろうと考えていて、送るならどうするかを決めました。この記事は、その準備の記録です。

この記事を読み終えたら、大切な人に手作りごはんを送りたいときに、何を確認すればいいかがわかります。


冷凍に向かないのは水分が多いおかず

冷凍でダメになるおかずには、共通点があります。水分が多いことです。

冷凍に向かないおかずと向くおかずを比べた図。向かないのは、じゃがいも・豆腐・生野菜・マヨネーズ和えのように水分が多いもの。向くのは、唐揚げやきんぴらのように水分が少ないものと、カレーや筑前煮のように煮汁ごと凍らせるもの
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食べ物の中の水は、凍ると体積が増えます。増えた氷が、内側から組織を押し広げて壊す。解凍すると、その壊れたところから水が出ていく。だから水分の多いおかずほど、解けたときに別物になります。味が落ちるというより、食感が変わります。

送ると変わりやすいもの解凍すると、こうなる
じゃがいも(角切り・ポテトサラダ)すかすか、ぼそぼそになる
豆腐水が抜けてスポンジのようになる
きゅうり・レタスなどの生野菜しなびて水が出る
マヨネーズで和えたもの分離して水っぽくなる
ゆで卵の白身ゴムのような歯ごたえになる
ズボ夫

マヨネーズに関しては、メーカーは「0℃以下になると分離することがある」と書いてるけど、個人的にはカロリーハーフのマヨで和えたものなら、冷凍しても気にならなかった。送りたい人は、自分の家で凍らせて試してみると確実かも。


送っていいのは「水分が少ない」か「煮汁ごと」

逆に、冷凍に強いおかずは2種類しかありません。

ひとつは、もともと水分が少ないもの。唐揚げ、そぼろ、きんぴら、ハンバーグ。壊れる水が少ないので、解けても形が残ります。

もうひとつは、煮汁ごと凍らせるもの。カレー、筑前煮、肉じゃが(じゃがいもは抜く)。汁の中で凍らせると、氷ができるのは食材の外側です。中の組織が押し広げられにくい。

ズボ夫

考え方は「水を減らす」か「水ごと固める」かの二択。迷ったら、汁気のあるものは汁ごと入れたほうが失敗しない。


管理栄養士が送るなら選ぶもの

ここまでは、冷凍に耐えられるかの話です。ぼくが送るものを選ぶなら、ほかに3つ見ます。

1. 受け取った人の手間が少ないもの

基本的に、送る相手は料理をあまりしない人かなと思います。だから、レンジで温めるだけ、お湯を注ぐだけ、フライパンで炒めるだけで食べられるものにします。叔母に送るなら、この3つにするつもりです。

  • 冷凍弁当:ごはんとおかずを詰めて凍らせたもの。レンジで温めるだけ(レシピは、管理栄養士のおすぎさんのYouTubeが大変参考になります)
  • 下味冷凍:切った肉や野菜を、味をつけて袋ごと凍らせたもの。炒めるだけ
  • みそ玉:お湯を注ぐだけでみそ汁になる(作り方はみそ玉の作り置きレシピにまとめています)

2. スーパーの冷凍食品では売っていないもの

唐揚げやハンバーグは手間もかかるし、普段冷食を利用していたらよく食べているかもしれません。わざわざ手作りを送るなら、手作りでしか届かないものにしたいと思ってます。

もちろん、相手のためにやることなので、リクエストを聞けるのが一番です。「なんでもいい」と言われる、遠慮して言ってくれない、という相手のときにおすすめの考え方です。

3. 生肉入りは「中まで火を通して」と伝える

料理をしない人に送るときの注意点が、生肉の取り扱いです。下味冷凍には生の肉が入っているので、中までしっかり火を通すことを伝えるつもりです。


いちばん事故るのは届いたあと

クール便に出したら、あとは運送会社が冷やしてくれる。そう思っている人が多いのですが、ここが違います。

クール宅急便は、冷やすサービスではありません。冷たいまま保つサービスです。ヤマト運輸は公式に、冷凍タイプで送るにはマイナス15℃以下で12時間以上、あらかじめ凍らせておくことを条件にしています。凍っていない荷物は、ほかの荷物に影響するため受け付けてもらえません。

これは段取りの話でもあります。作ったその日に思い立って送ることは、できません。前の晩には凍らせ終わっている必要があります。

では、いつ危ないのか。届いてからです。相手が留守だと、荷物は営業所の冷凍庫で最大3日保管されます。ここまでは冷凍のまま。問題は、受け取ったあと玄関に置きっぱなしにされる時間です。

給食の現場では、冷凍品が届いたら、品物の3か所に温度計を当てます。霜がついていないかも見ます。霜が多いのは、途中で温度が上がり下がりしたサインだからです。

家庭でそこまでやる必要はありませんが、一度解けたものを、凍らせ直さないことだけは、家でも守った方が安全です。いちばんいいのは、届く日の指定した時間に在宅してもらって、受け取ったらすぐ冷凍庫に入れてもらうことです。

だからやることは、料理でも梱包でもなく、連絡です。出した日に「明日の午前に着くよ」と一言送る。一言送るのを忘れずにすることが大切です。それだけで、事故はほぼ起きません。


1回目は少なめに。相手は失敗を言えない

1回目でよくあるのは、そもそも冷凍庫に入らないです。

一人暮らしの部屋にある小さめの冷蔵庫は、冷凍室がとても小さい。そこへ実家の感覚で詰めた箱が届くと、半分も入りません。入らなかったぶんは、その日のうちに食べるしかなくなります。

防ぎ方は2つあります。送る前に、冷凍室にどのくらい空きがあるか聞いておく。聞きにくければ、1回目は少なめに送って、感想を聞く。

ぼくは後者をすすめます。理由は、受け取る側は失敗を言えないからです。溶けかけていても、口に合わなくても、入りきらなくても、せっかく送ってもらったものに文句は言いにくい。少なめに送って「どうだった?」と聞けば、量も中身も次から合わせられます。

まよ子

たしかに、送ってもらったら「おいしかった、ありがとう」しか言えないかも。

容器は、中身で分けるつもりです。

  • 冷凍弁当:ジップロックのコンテナー(480ml)
  • 下味冷凍:ジップロックの保存袋。一人暮らしの人に渡すなら、1袋に多くて2人前まで

保存袋に入れすぎると、使うときに一度で食べきれません。解けたものを凍らせ直すことになるので、小分けのほうが相手はラクです。

袋や容器には、マジックで料理名と作った日付を書いておくと安心です。凍っていると、中身がほとんど見分けられません。

食べきる目安も袋に書いておきます。ぼくは下味冷凍は2週間、それ以外は1ヶ月を目安にします。保存袋メーカーの旭化成が出している目安に合わせました。

この目安は、いわゆる消費期限(安全に食べられる期限)ではなく、賞味期限(おいしく食べられる目安)です。

冷凍庫の中では菌はほとんど増えないので、少し過ぎても急に危なくなるわけではありません。落ちるのは味と食感です。


クール便は箱ごと凍らせてアプリで集荷

手続きは、思っているより簡単です。順番に書きます。

冷凍おかずをクール便で送るまでの流れの図。1、前の晩に凍らせる。2、段ボールに詰めて箱ごと冷凍庫へ入れておく。3、アプリで集荷を頼む。4、届く日時を相手に連絡する
タップで拡大できます
  1. 前の晩までに凍らせておく。ヤマト運輸の条件は、マイナス15℃以下で12時間以上
  2. 中身をポリ袋に入れて、家にある段ボールに詰め、箱ごと冷凍庫に入れておく。専用の箱はいりません。段ボールがない人は、近くのスーパーなどでもらえるほか、100円ショップでも買えます
  3. 集荷をアプリで申し込む。ぼくは普段、ほかの荷物の集荷をヤマト運輸のアプリで頼んでいます。ホーム画面にある「集荷申し込み」から、クール宅急便も頼めます(アプリのダウンロードはこちら)

ポイントは、段ボールに詰めた状態で冷凍庫に入れておくことです。集荷の人が来る時間は、前後することがあります。来てから詰めていると、集荷の人を待たせてしまいます。箱ごと凍らせておけば、来たら冷凍庫から出して渡すだけです。

箱の大きさは、クール宅急便だと120サイズ(3辺の合計120cm・15kgまで)が上限です。ただ、箱ごと冷凍庫に入れるやり方なら、実際の上限は自分の家の冷凍庫に入る大きさになります。この意味でも、送る量は少なめのほうがいいと思います。

集荷は、当日17時までに申し込めばその日のうちに来てくれます。午前(8〜13時)に来てほしいときは、当日10時までです。ぼくが送るときは、送るストックが貯まってきた段階で相手に連絡をして日程を調整し、最後に作ったおかずを凍らせた晩に、翌日の集荷を申し込むつもりです。

ちなみにクール宅急便は、コンビニからは出せません。営業所に持ち込むか、集荷のどちらかです。重い箱を抱えて営業所まで行かなくていいので、集荷のほうが断然ラクです。

箱は発泡スチロールより段ボール

意外かもしれませんが、ヤマト運輸は冷気を通す段ボールでの梱包をすすめています。運ぶ間は、冷凍の荷台の冷気が箱の中まで届くからです。

発泡スチロールは、その冷気をさえぎってしまいます。使う場合は、保冷剤を入れて温度を保つ必要があるとされています。

まよ子

なんか聞いても難しい…。結局どの送り方がいいの?

ズボ夫

アプリで集荷申し込みをして、小さめの段ボールに梱包した状態で冷凍庫に入れておくのがベスト。保冷剤はいらない。冷凍庫から出している時間を短くするのが大事。


しんどくならない送り方は「ついで」

送るまでの段取りは、正直、軽くはありません。

  • 前の晩から凍らせておく
  • 箱を用意して、詰める
  • 集荷の時間に家にいる

これを毎月の予定に入れると、週末がひとつずつ埋まっていきます。

まよ子

作るだけでも大変なのに、そのあと詰めて送るのまで残ってたら、もうやだーってなりそう。

ズボ夫

なると思う。だからぼくは、送るためには作らないつもり。自分たちのおかずを多めに作って、余ったぶんを凍らせておく。たまってきたら、まとめて送る。それだけ。

頻度も決めないつもりです。大切な人の健康が気になると、つい定期的に送りたくなります。でも、送ることが義務や負担になるのが、いちばん良くないと思っています。だから、不定期にします。

冷凍のいいところは、受け取る側が好きなときに、食べたい分だけ使えるところです。送る側が「次はいつ送らなきゃ」と思わなくていいのと同じで、受け取る側も「早く食べなきゃ」と思わなくていい。

LINEや電話のときの話のネタにもなります。離れて暮らす相手と、料理をきっかけに自然と連絡が取りやすくなります。


茶色くなりがちな箱に野菜を足す工夫

冷凍に強いおかずを選んでいくと、煮物・揚げ物・肉料理に寄っていきます。つまり、箱の中が茶色くなりがちです。

ただ、野菜をあきらめる必要はありません。工夫はいろいろできます。

  • 汁ごと凍らせる煮物なら、野菜も一緒に入れられる
  • 葉野菜は向かないけど、根菜を中心にする(きんぴらや筑前煮のように)

冷凍弁当なら、市販の冷凍野菜で緑を足せます。うちの冷凍庫には、冷凍のカット野菜と業務スーパーのむき枝豆が常備してあります。冷凍弁当を作るなら、彩りにこれを1〜2個入れるつもりです。

下味冷凍なら、野菜も一緒に入れたレシピがネット上にたくさんあります。調べてみて、気になったものから作ってみるのがいいと思います。

野菜の出し方は、こちらにもまとめています。


送料は1回1,850〜2,490円かかる

実額を出します。ヤマト運輸の公式の料金検索で、東京から100サイズ(10kgまで)をクール便で送った場合です。

送り先1回の送料
同じ都道府県内1,848円
東京 → 仙台1,969円
東京 → 大阪2,090円
東京 → 福岡・札幌2,486円

これを月2回送ると、1年で4万4千〜6万円になります。ここに食材費は入っていません。

安くする方法も、正直あまりありません。クロネコメンバー割やにゃんPayの割引は、クール料金には適用されないからです。営業所に持ち込めば少し安くなりますが、効くのはそこまでです。

ぼくが不定期にしようと決めた理由には、この金額もあります。数ヶ月に1回なら、1回2,000円前後は「たまのお届けもの」の値段で済みます。

ここまで読んで、自分には無理そう…と思った人には、大切な人の健康を想う気持ちを、プロに任せるやり方もあります。おかずが直接届くので、送る手間はまるごと消えます。

作り置きの宅配は、こちらにまとめています。


まとめ。気をつけるのは水分・段取り・量の3つ

送るときに気をつけることは、この3つです。

  • 水分の多いおかずは入れない。汁気があるなら汁ごと凍らせる
  • 前の晩には凍らせ終えておく。届く日時は相手に伝えておく
  • 1回目は少なめに送って、感想を聞く

手作りのおかずなら、スーパーの冷凍食品では届かないものを送れます。 いっぽうで、送料は1回2,000円前後かかりますし、段取りも軽くはありません。

だから、毎月決まって送らなくていいと思っています。 自分たちのごはんを作るついでに、余ったぶんを凍らせておく。 たまったら送る。 それで十分、相手の冷凍庫には「食べるものがある」状態が残ります。

送る手間ごと手放したいときは、作り置きの宅配に任せるやり方もあります。

まよ子

友達にも「ついででいいんだって」って伝えておくね。

ズボ夫

うん。まずはこの記事を参考に、冷凍できそうなおかずを1食分だけ多めに作って、凍らせてみるところからでいいと思う。

よくある質問

Qクール便で冷凍おかずを送るとき、保冷剤は入れたほうがいいですか?

A段ボールで送るなら、保冷剤はいりません。ヤマト運輸は冷気を通す段ボールでの梱包をすすめています。発泡スチロールを使う場合は冷気をさえぎるので、保冷剤で温度を保つ必要があります。

Qクール便で送った冷凍おかずは、届いてからどのくらいもちますか?

Aぼくは、下味冷凍は2週間、それ以外は1ヶ月を目安にして、袋に書いて送るつもりです。保存袋メーカーの旭化成の目安に合わせたものです。一度解けたものは凍らせ直さないのが安全です。

Q冷凍したおかずを仕送りするにはどうしたらいいですか?

A前の晩までに凍らせたおかずを家の段ボールに詰め、箱ごと冷凍庫に入れておきます。集荷はヤマト運輸のアプリで頼めます。クール便はコンビニからは出せません。届く日時は相手に伝えておきます。

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この記事を書いた人

ズボ夫

給食の現場経験のある管理栄養士・元調理師。1日5,000食規模の給食で、献立と食材の発注にかかわっていました。

家では妻と2人の共働き暮らし。疲れた日は冷凍食品も宅食も使います。記事で紹介するものは、自分で買って食べたものだけです。

管理栄養士 調理師
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