「冷凍したら栄養が増える」食材がある。ズボラ向け冷凍保存の正解

冷凍すると栄養が落ちると思っていませんか?実はきのこや緑黄色野菜は冷凍で栄養が増えます。管理栄養士のぼくが実際にやっている食材別ズボラ冷凍術と、続けられる保存ルールを紹介します。

「冷凍したら栄養が増える」食材がある。ズボラ向け冷凍保存の正解
まよ子(妻)

冷凍した野菜って栄養落ちるの?なんかもったいないことになってる気がして。

ズボ夫(管理栄養士)

むしろ増えるやつもある。冷凍はズボラにとって最強の保存法だよ。

冷凍すると栄養が落ちる、と思っていないだろうか。

半分は本当だ。でも残り半分は逆で、冷凍することで栄養が増える食材がある。管理栄養士として断言できる。

今回は「冷凍=栄養が落ちる」という思い込みを崩しながら、ぼくが実際にやっているズボラ冷凍術を書く。


「冷凍すると栄養が落ちる」は半分ウソ

きのこは冷凍するほど旨みと栄養が増える

これは本当の話だ。きのこを冷凍すると細胞壁が壊れ、グアニル酸やグルタミン酸などの旨み成分が増える。ビタミンDの吸収率も高まる。

生で買ってきたきのこをそのまま冷蔵庫に入れておくより、冷凍したほうが栄養的に優れているという、なかなか面白い逆転だ。

やり方はシンプルで、石づきを切り落とし、食べやすい大きさにほぐしてジップロックに入れて冷凍するだけ。あとは味噌汁や炒め物に凍ったままパラパラ入れれば完成だ。

ズボ夫

しめじやえのきを買ってきたら、まずほぐしてジップロックに入れて冷凍庫へ。そうすると使いたい時にパラパラ取り出せて、料理に加えるのが全然苦じゃなくなる。きのこが苦手だったまよ子も、味噌汁に気づいたら入ってる量が増えていた。

緑黄色野菜は自分で冷凍するより「冷凍カット野菜を買う」ほうがいい

ほうれん草やかぼちゃ、にんじんは冷凍するとβ-カロテンが増えることがある。理論的にはそうだ。

ただ、実際に試してわかったのだが、自分で野菜を買ってきて冷凍すると、市販の冷凍カット野菜より品質の劣化が早い。にんじんは特にそうで、食感が悪くなる。市販の冷凍食品は急速冷凍されているが、家庭の冷凍庫はそこまで速く凍らせられないからだ。

だから結論として、ズボラ的には最初から冷凍カット野菜を買うほうが正解だと思っている。ほうれん草・ブロッコリー・枝豆・パプリカ・コーンあたりは冷凍カット野菜をストックしている。

旬のものを楽しみたいときは、使い切れる量だけスポットで買えばいい。冷凍ありき、が前提だと逆に食材を無駄にする。

正直に言う:冷凍に向かない食材もある

豆腐・こんにゃく・じゃがいも・ゆで卵は冷凍に向かない。水分が抜けてボソボソになる。知らずに冷凍して後悔した経験がある人も多いと思う。

冷凍できる・できないを判断する基準は「水分が多くて、解凍で食感が変わると困るもの」だと覚えておけば大体あたる。


ズボラが実際にやっている食材別・冷凍の正解

肉・魚は「酒だけ下味冷凍」が一番使いやすい

ぼくはケチなので、スーパーの精肉コーナーでは100g100円以下の大容量パックをよく買う。それを小分けにして冷凍している。

よくある「下味冷凍レシピ」は醤油・みりん・にんにくなどを漬け込むが、あれは献立が固定されて逆に使いにくい。「今日は何にしようか」という自由がなくなる。

ぼくがやっているのは酒だけを振って冷凍する方法だ。酒のみでも肉が柔らかくなるし、どんな料理にも使いやすい。ふたり暮らしの我が家では1袋200gを目安にしている。ここだけはズボラせずにきちんと量っている。

解凍するときは、前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に1袋移しておく。「明日は豚肉で何か作ろうかな」と思ったときにやる。急速解凍より低温でゆっくり解凍するほうが細胞が壊れにくく、栄養の損失も少ない。

ズボ夫

ぼくはケチなので100g100円以下の大容量パックを買って、帰宅したらすぐ200gずつ小分けして酒を振って冷凍する。前日の夜に冷蔵庫に移すだけで、翌日の夕飯の材料がもう解凍済みで準備されている。これが続いているのは、ルールがシンプルだからだと思う。

肉・魚以外にも冷凍しているものがある。油揚げ・粉チーズ・ピザチーズ・みそ・納豆・バナナなんかも冷凍できる。知っておくと食材のロスが減る。

野菜は「冷凍カット野菜を買う」か「切ってジップロック直入れ」

前の項目で書いた通り、ほうれん草・ブロッコリー・枝豆・パプリカ・コーンは冷凍カット野菜を買っている。

自分で冷凍しているのはにら・小松菜あたりだ。買ってきたらその日のうちに適当な大きさに切ってジップロックに入れて冷凍する。

少し手間がかかるが特におすすめなのがにんにく・しょうが・干し椎茸のみじん切り冷凍だ。ミキサーで細かくしてから冷凍しておくと、料理に使いたいときにパッと加えられる。市販のチューブより香りも栄養も断然いい。

干し椎茸は水で戻したあとのものをみじん切りにして冷凍しているが、戻し汁も一緒に冷凍しておくと煮物のだしとして使えて便利だ。捨てるのは本当にもったいない。

ご飯は冷凍用容器が最強。冷凍庫が小さければラップ+ジップロック

炊いたご飯は熱いまま冷凍してはいけない。粗熱をとってから冷凍するのが鉄則だ。ただし時間を置きすぎると乾燥するので、粗熱がとれたらすぐ入れる。

容器は茶碗タイプの冷凍用容器がおすすめだ。我が家はこれを使っていて、レンジで温めたらそのまま食卓に出している。茶碗を別に用意しなくていいので洗い物が減る。

冷凍庫が小さい家はラップで包んでからジップロックに入れる方法がかさばらない。


ズボラが続けられる冷凍の「本当のルール」

平たく四角く凍らせる。アルミバットがあれば早く凍る

食材を冷凍するときは、平たく薄く四角く整えてから凍らせる。そうすると収納しやすいし、解凍も早い。

アルミバットの上に置いてから冷凍庫に入れると、金属が熱を逃がしてくれて早く凍る。急いで冷凍したいときにやっている。

日付は書かなくていい。「買い物の日から2週間」ルールが現実的

マステに日付を書いてラベリングする、というのは最初の2日で諦めた。ぼくには続けられなかった。

代わりにやっているのが、冷凍食材をまとめて買う日を固定して、そこから2週間以内に使い切るルールだ。いつ買ったかを覚えている必要がなくなる。

2〜3週間で使い切ることだけ守る

家庭の冷凍庫は業務用の急速冷凍とは違うので、長くおけばおくほど品質は落ちる。「冷凍だから何ヶ月でも大丈夫」は間違いだ。2〜3週間を目安に使い切ることだけ意識しておけばいい。


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よくある質問

Q冷凍すると栄養が落ちる食材と増える食材の違いは何ですか?

Aきのこや緑黄色野菜(ほうれん草・かぼちゃ)は冷凍で旨みやβ-カロテンが増える場合があります。一方、豆腐・じゃがいも・こんにゃくなど水分が多い食材は冷凍に向かず、解凍後の食感が大きく変わります。

Q肉の下味冷凍はどうやるのが一番使いやすいですか?

A献立を固定しない「酒だけ下味冷凍」がおすすめです。1食分(200g目安)に小分けして酒を振るだけで肉が柔らかくなり、どんな料理にも使えます。解凍は前日の夜に冷蔵庫へ移す低温解凍が栄養損失も少なくおすすめです。

Q冷凍食材はどのくらいで使い切るべきですか?

A家庭の冷凍庫は業務用の急速冷凍とは異なるため、2〜3週間を目安に使い切るのが理想です。「冷凍だから無期限」は誤解で、時間が経つほど品質は落ちます。買い物の日を固定して、そこから2週間で使い切るルールにすると管理しやすいです。

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この記事を書いた人

ズボ夫

管理栄養士+調理師。共働きDINKS。忙しくてもズボラ飯でそこそこ栄養が取れることを証明中。

管理栄養士 調理師