冷凍ピラフは体に悪い?管理栄養士の夫がおいしいのに常備しない理由
冷凍ピラフは体に悪い?管理栄養士が278円のえびピラフを買って、裏面も栄養成分も全部読みました。安さの正体、添加物5つ、えび2.2%まで公開。結論、怖がるところはありません。
それ、ぼくもレジのあとで気になって裏を全部読んだよ。結論から言うと、中身を削って安いわけじゃなかった。
「冷凍ピラフ 体に悪い」で検索してここに来た人の多くは、たぶんもう買ったあとだと思います。
安いのを見つけて、カゴに入れて、レジを出たあたりで「これ、なんでこんなに安いんだろう」と引っかかった。ぼくがそうでした。
先に結論を3つ書きます。
- 体に悪いところは、見つかりませんでした。 添加物は5つ、原材料も見てわかるものばかり
- 安いのには理由がありました。 中身ではなく、誰の名前で売っているかの差です
- それでもぼくは、これを冷凍庫に常備しません。 味は悪くなかったのに、です
最後のところが、この記事でいちばん書きたいことです。
278円と498円、220円の差は何だったのか
ぼくが買ったのは、ターシーズの「えびと4種の野菜入り えびピラフ」450g。イオンで、本体278円、税込300円でした。
同じ棚に、ニチレイのえびピラフが並んでいました。こちらも450gで本体498円。内容量が同じで、220円違います。100gあたりに直すと61.8円と111円。倍近いです。
ひとつ先に断っておくと、この値札は2026年9月2日のものです。しかも安いほうには「商品入替のため在庫限り」の札が出ていました。同じ値段で買えるとは限りません。
これだけ差があると、「安いほうは何かを削ってるんだろう」と思いますよね。えびが少ないとか、変なもので味をつけているとか。
袋の裏に、答えが書いてありました。
販売者:イオン株式会社 製造所:テーブルマーク株式会社 山本工場(香川県三豊市)
作っているのは、テーブルマークです。 冷凍うどんやパックごはんで名前を見たことがある、あの会社です。それをイオンが自分の名前で売っている。いわゆるプライベートブランドという売り方です。
つまり220円の差は、中身の差ではなく、誰の名前で売るかの差でした。テレビCMを打たない。パッケージにお金をかけない。その分が値札に出ている。
逆に言うと、ニチレイのほうが割高だという話でもありません。自社の名前で出す以上、開発も宣伝も自分で背負っているわけで、そのぶんが値段に乗っているだけです。
念のため書いておくと、テーブルマークは自社ブランドでもえびピラフを出しています。ただし中身が同じという証拠はどこにもありません。同じ会社の同じ工場で作られている、ここまでが確認できる事実です。
「変なもの入ってない?」を数えてみた
裏面の原材料を、そのまま写します。
米(国産)、野菜[玉ねぎ(国産)、いんげん、にんじん、とうもろこし]、えび、なたね油、食塩、ラード、砂糖、粉末チキンブイヨン、蝦醤、チキンエキス、大豆多糖類、香辛料
米と野菜とえびと油と調味料。台所にあるものばかりです。
添加物は、5つでした。
調味料(アミノ酸等)、酸味料、香料、カロテノイド色素、pH調整剤。
多いか少ないか、比べる相手がいないとわかりませんよね。ぼくが前に同じように調べたトップバリュの冷凍チャーハンは、9つでした。同じスーパーの、同じような冷凍のごはんもので、こちらのほうが少ない。
そしてもう一つ、ぼくが「おっ」と思った表示があります。
原材料配合割合(仕込み時):えび2.2%
450gのうち、えびは9.9g。半分食べたとして、約5gです。
少ないと感じるかもしれません。ただ大事なのは、この数字を書く義務はないということです。書かなければ誰も気づかない。それを自分から出している。ぼくはここを、けっこう信用しました。
食べました。おいしかったです
レンジで温めて、黒い皿に盛りました。
ひと口めに出た言葉が「おいしい」でした。それ以上でもそれ以下でもない、ふつうのえびピラフ。味が薄いとか、油っぽいとか、そういう「安いものを食べている感じ」はありませんでした。
えびは、こんな大きさです。
指の第一関節くらい。2.2%という数字のとおりでした。
一つだけ、栄養士というより料理をする人間として気になったのが、背わたが残っているえびがあったことです。写真の黒い線がそれです。
数えたら3〜4匹でした。全部ではありません。
これは体に悪いものではありません。食べても問題ない。ただ、手で1匹ずつ処理する工程はコストなので、そこを省いているのは事実だと思います。
ぼくが気づいたのは、家でシーフードミックスを使うとき、気になれば自分で背わたを取っているからです。ふだん取っていない人は、たぶん最後まで気づきません。そのくらいの話です。
でも、1袋で夕飯にはなりません
ここからが本題です。
栄養成分表示を、ぼくが食べた225g(1袋の半分)に直しました。
| 100gあたり | 225gあたり | |
|---|---|---|
| エネルギー | 155kcal | 349kcal |
| たんぱく質 | 2.8g | 6.3g |
| 脂質 | 2.7g | 6.1g |
| 炭水化物 | 30.3g | 68.2g |
| 食塩相当量 | 1.1g | 2.5g |
カロリーは349kcal。夕飯としてはむしろ控えめです。ここは問題ありません。
問題はたんぱく質の6.3gのほうです。
一食で20gくらい取れると理想、という目安に対して3分の1です。ピラフは具が入っているように見えるので、一品で成立している気がしてしまいます。でも栄養の中身はほぼ白ごはんです。えびは5g、野菜も具の形で少し。
「安いから栄養がない」わけではありません。ピラフがもともと主食だからです。焼きそばパンで夕飯を終わらせないのと同じ話で、これは商品の問題ではない。
ここでチャーハンと並べると、はっきりします。
| えびピラフ 225g | 五目炒飯 250g | |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 6.3g | 10.2g |
| 食塩相当量 | 2.5g | 3.2g |
| 食塩1gで取れるたんぱく質 | 2.55g | 3.15g |
塩分そのものは、ピラフのほうが少ないです。 ここは誤解されやすいところなので、はっきり書いておきます。
ただ、塩分1gと引き換えに取れるたんぱく質を見ると、ピラフのほうが少ない。同じごはんものでも、ピラフのほうが主菜の穴が大きい。ぼくが食べたあとに感じた「これだけだと、なんか足りないな」の正体は、たぶんここです。
ぼくがこれを常備しない、4つの理由
ここまで書いてきたとおり、商品としては悪くありません。 安さの理由もはっきりしているし、表示も正直です。冷凍ピラフをコスパよく食べたい人には、むしろおすすめできます。
それでもぼくは、これを買い続けないと思います。理由は4つです。
1つめ。単純に、チャーハンのほうが好みでした。 これは優劣ではなく好みの話です。
2つめ。一食で完結しなかったから。
これは正直に書きます。ぼくはこの日、結局チキンステーキを焼いて、野菜スープまで作りました。
袋を開けたら夕飯が終わる——そう思って買ったのに、フライパンも鍋も出している。ピラフが終わらせてくれたのは、米の部分だけでした。
3つめ。「ごはんが無い!」という日なら、パックのごはんでいいからです。
うちは米が余っています。親戚からもらうので。それでも「ごはんが無い」日はあって、炊き忘れた日か、炊く気力すら無い日です。米があることと、ごはんがあることは別なんですよね。
そういう日にぼくが求めているのは、たぶん**味ではなく”米が用意されていること”**でした。それならパックごはんで足ります。実際、うちは置いています。常温で置けるので、冷凍庫の枠も取りません。
4つめ。冷凍庫のスペースを取るからです。
うちの冷凍庫には、冷凍のカット野菜、むき枝豆、えびいかミックス、むね肉の唐揚げが定位置で入っています。すでに満員です。冷凍チャーハンを普段買わない理由も、これでした。
冷凍庫の枠は有限です。何かを入れると、何かが入らなくなる。 同じ1枠なら、ぼくは野菜か肉を入れます。
えー、おいしかったんじゃないの?
おいしかったよ。でも「おいしい」と「うちの冷凍庫の1枠を渡す」は別の話なんだ。外で食べるぶんには全然あり。
じゃあ、買った日はどうするか
すでに買ってある人向けに、いちばん短い答えを書きます。
たんぱく質を1個だけ足せば、それで足ります。 3品つけろとは言いません。1個で十分です。
- 卵を1つ落とす(洗い物が増えません)
- ツナ缶をあける
- 冷奴を出す
どれか1つで、たんぱく質は6gくらい足せます。合計12gなら、夜としては十分です。一食で20gに届かせる必要はありません。 昼か朝でつじつまが合えば問題ない。
さっき書いたとおり、ぼくはこの日チキンステーキを焼いて、スープまで作ってしまいました。あれは料理担当の職業病みたいなもので、真似しなくていいです。卵1つで、ちゃんと成立します。
そして「そもそも献立を考えるのをやめたい」場合。
ぼくが今回はっきりしたのは、ピラフが終わらせてくれるのは”米”であって”献立”ではない、ということでした。278円で買えるのはそこまでです。
献立ごと手放したいなら、値段の桁が変わります。ぼくが最近取ったシェフの無添つくりおきは、主菜2品と副菜3品で5,083円。夫婦2人で2回に分けたので、1人1食あたり1,271円でした。ピラフ1食150円の、8倍以上です。
高いです。ただ、この差額で買っているのは食材ではありません。「今日何を食べるか考える」という作業そのものです。そこにお金を払う価値があるかどうかは、その人の疲れ方によると思います。ぼくは、週に何日かはあると思っています。
278円のピラフで夕飯を済ませた日を、ダメな日だと思う必要はありません。
中身は調べました。怖がるところはなかったです。卵を1つ落とせば、それで十分に成立します。
ぼくが常備しないのは、この商品が悪いからではなく、ぼくの冷凍庫が狭いからです。それだけの話です。
よくある質問
Q
A
Q
A
Q
A
Q
A

えびピラフ、278円だったの? 隣の498円のと何が違うの。そんなに違うものなの?